け もの みち 松本 清張。 松本清張 けものみち

松本清張おすすめ15選をご紹介~社会派推理小説の礎を築く~

け もの みち 松本 清張

雑誌の取材で飛鳥を訪れていたカメラマンの坂根要助は、奈良県明日香村の酒船石で、遺跡を真剣に観察する謎めいた女性に出会う。 のちに 、彼女は国立T大文学部史学科の助手で、日本古代や上代史専攻の新進気鋭の学者・高須 通子 と分かる。 通子は、散歩中に奈良市の法華寺の近くで男が刺されているのに遭遇し、被害者と病院に向かう途中で坂根と再会する。 通子と坂根は被害者への供血を申し出る。 坂根は暴行事件を調べていくうちに、被害者がかつて有能な歴史学徒であった梅津信六であることを知る。 論文「飛鳥の石造遺物試論」を発表した通子のもとに、海津から供血の礼を兼ねた丁寧な感想が届いた。 海津の自宅を訪ねての議論や文通でのやりとりによって自らの仮説を検証していく通子は、イラン行きへの思いを深める。 左から、益田岩船、猿石、亀石、二面石、酒船石。 明日香村の中心になっている町なみから南に行くと、人家の集まりがしばらく途切れてのち、岡の小さな商店街に入る。 戸籍のように正統にいえば奈良県明日香村岡だが、岡寺のあるところとして通りがいい。 川原宮、岡本宮、浄御原宮、板蓋宮と、この道のどこかの位置にたたずむと、それらの旧址を眺望して身はひとりでに「飛鳥の古代」に包まれるしくみになっている。 田圃の向うには、これも冬枯れが残っている甘樫丘が見える。 川原寺とは反対の北側には飛鳥寺の屋根が高い。 飛鳥川が甘樫丘の裾から香久山の方へ流れているが、低いので平地からは水が見えない。 カメラマンの坂根要助は、明日香村役場観光課の杉井主任、雑誌「文化領域」の福原副編集長と酒船石へ向かう。 丘陵にある酒船石へ登る道。 大きな石が平地にすわっていた。 厚さを見せたところが一メートルくらいの高さで、上部は細長い扁平だった。 長さ五メートル、幅二メートルというのが目測で、上の平らな面には、楕円形と半円形の浅い穴が二つ、ならんでいた。 杉井に言われて、福原が石の傍に立っている立て札の文句を読んだ。 「史蹟酒船石。 ……岡寺より飛鳥寺に至る東の丘陵上にある石造物で長さ約五・三メートル……俗に酒船石と呼ばれ、酒船石あるいは 漕油石、辰砂(朱)の製造に用いた石などの説があるが明らかではない。 昭和二年史蹟に指定された。 ……明日香村」 雑誌「史脈」六月号は 高須通子 の「飛鳥の石造遺物試論」の稿を掲載した。 斉明紀によると、斉明天皇は明日香村の東にある多武峰に宮殿=両槻宮 ふたつきのみや を建てることを計画した。 しかし、多大な費用がかかる工事への批判とその背景にある異宗教的なものへの非難から宮殿は完成しなかった。 宮殿へ供される予定だった石造物は、未完成のまま放置され邪魔者扱いにされ四散して行った。 石が巨大なので、その両側にそれぞれ作業する人が付いていたとする。 その人たちが小さい沈殿所で何物かをつくり、これに溝で連絡する半円形から液体を受け、そこで液体に混じて何かが仕上げられる。 一方、半円形の液体は、中央の大きな沈殿所 小判形 を経て、中央の溝を伝い、下に設けた樋のような通路を穿った別の石によって 出水発見の同類石のように 、上から伝わってきたものを受けて石樋から流し、外部でそれを採取する。 酒船石はそういう機能ではなかったろうか。 酒船石は、ゾロアスター教の儀式に使用される幻覚剤「ハオマ酒」の製造につくられたものと高須通子と断言する。 参考図 高須通子は自論を続ける。 亀石は、亀のように見えるが、亀ではないほかの動物を作る途中で放棄されたもので、宗教崇拝における「犠牲動物」だったのではないか。 二面石や猿石は、斉明天皇の異宗教的な色彩が反映されたものではないか。 益田岩船のある丘卓上に立つと、北、東、南の三方が開け、東は右の平野や丘陵を越して、五九一メートルの多武峰頂上と相対する。 多武峰の頂上と益田岩船のある橿原市南法妙寺の岩船山 一四〇メートル とが、東西にほぼ一直線にならんでいる。 高須通子は、益田岩船はゾロアスター教の拝火壇であり、斉明紀には 両槻宮 の場所を多武峰としているが岩船山にあったのではないかと考える。 1999年に酒船石のある丘のすぐ下で亀形石造物が発見された。 ここが斉明天皇の両槻宮ではないかという説もある。 もし、『火の路』が亀形石造物発見以降に書かれていたとしたら、小説の展開に影響を与えていたのではないかと思う。

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ドラマの松本清張シリーズで「けものみち」を観てますが、この...

け もの みち 松本 清張

人気作家・松本清張とは? 生年月日:1909年12月21日〜 1992年8月4日 出身地:広島県広島市 人気女優・米倉涼子とは? 生年月日:1975年8月1日 出身地:神奈川県横浜市 事務所:オスカープロモーション 横浜市立南希望が丘中学校を経て、神奈川県立旭高等学校卒業。 5歳からの15年間、クラシックバレエを続けていました。 高校生の時、友だちがコンテストに応募してくれたのがきっかけで、 第6回全日本国民的美少女コンテストの審査員特別賞を受賞。 その後、ファッション雑誌 『CanCam』などでモデルとして活躍。 1999年6月30日に「女優宣言」を発表し、ドラマを中心に活動するようになりました。 2001年にドラマ『非婚家族』に出演。 この作品で共演した、真田広之さんの姿をみて、「真田広之のような芝居が好きな役者になりたい」と決意しました。 Sponsored Link 黒革の手帖 放送期間:2004年10月14日〜12月9日(テレビ朝日) 脚本:神山由美子 あらすじ 東林銀行に勤める原口元子は1億2千万円横領し、架空名義預金者たちのリストを黒革の手帖に記す。 横領を知った銀行だが、元子は手帖の存在を明かし、銀行を黙らせる。 銀座の一流クラブ「燭台」に勤め始めた元子は、そこで野心を募らせていく。 その女性を米倉涼子さんが、実際に体現するような視聴者を引きつける演じ方をしている所が、恐いながらもすごい、と思いました。 ある日、豊美はふとしたきっかけで院長の戸谷と親しくなる。 危うい魅力を持つ戸谷に夢中になる豊美だが、戸谷には他に何人もの女がいた。 引用:u-next 『感想』 「わるいやつら」という名前の通り、全員が悪人で善人がまったくおらず、それぞれの思惑や陰謀が渦巻いているストーリーが面白かったです。 特に正義が感が強い役が多かった川上隆也の演技がよく、見どころの一つだと思います。 熱い空気 放送期間:2012年12月22日(テレビ朝日) 脚本:竹山洋 あらすじ 東京の閑静な住宅街にある稲村家に、おかっぱ頭に黒縁メガネ、流行とは縁遠い出で立ちの無愛想な家政婦、河野信子(米倉涼子)が派遣されてくる。 他人の家庭を次々と見て回り、その家の不幸を発見することを愉しみとしていた。 平穏そうな家庭の秘部を次々暴露!! その目的とはいったい…? 引用:tv-asahi 『感想』 米倉涼子さんが、美しい顔を隠して、地味な家政婦になり、その家の秘密に入り込んでいく物語である。 米倉さんが嘘や駆け引きで、家族を翻弄していくが最後まで目的が見えない。 家族を壊すことが目的なのか、それとも…最後まで目が離せずハラハラする展開であった。 強き蟻 放送期間:2014年7月2日 脚本:森下直 あらすじ 東銀座の「みの笠」で水商売をしていた伊佐子は、現在はS光学取締役の肩書きを持つ沢田信弘に嫁ぎ、渋谷の松濤で生活している。 夫は30前後も年齢が離れているが、伊佐子の今後の人生計画からすれば、夫にあと3年くらいで死んでもらうのが理想的であった。 身体の若さを保ちたい伊佐子は、20代の男たちと遊びの交際をしていたが、ある時、伊佐子の遊び相手の石井寛二が殺人容疑で捕まる。 石井の仲間から弁護料を負担するよう求められた伊佐子は、食品会社副社長の塩月芳彦に援助を交渉する。 塩月とは「みの笠」の時から続く関係だが、威光の利く保守党の実力者を叔父に持っていた。 石井の件の始末をはかろうとする矢先、信弘が心筋梗塞を発症する。 財産の確保のためには、最適な時期に最適な条件で夫に死んでもらうことが必要であり、伊佐子は状況を有利にするため奔走を続けるが……。 引用:wik 『感想』 放送期間:2019年2月3日 脚本:竹山 洋 あらすじ どんな手を使ってでも真実を追求し、その有能ぶりとは裏腹に「最低の弁護士」とも揶揄される佐原卓子(米倉涼子)。 彼女のもとに弁護士・原山正雄(津川雅彦)から直々の依頼が舞い込んだ。 体調が思わしくないため、ある女性の弁護を引き継いでほしいというのだ。 球磨子は夫・白河福太郎(中村梅雀)と2人でドライブに出かけたのだが、車ごと海へ転落。 泳げない福太郎はそのまま車内で溺死し、脱出に成功した球磨子のみが生き延びたのだ。 球磨子は夫の運転ミスによる事故を主張したが、まもなく不審な点が散見し始める。 車内からスパナが発見された上に、球磨子が夫にDVを振るう動画がなぜかSNSで拡散。 それでも無実を主張し続ける球磨子。 業を煮やした警察はついに、別件逮捕という強硬手段に! だが、それで折れるタマではない球磨子は、留置場に入るや看守をたぶらかし、いきなり襲われたと話を捏造して騒ぎ立てる。 連絡を受けた卓子が駆けつけると、甘えるように感謝する球磨子。 だが、卓子が真正面から、福太郎を殺したのかと問いただした途端、貝のように口を閉ざしてしまい…。 まもなく、卓子の中でひとつの疑問が浮かび上がる。 卓子は球磨子の本性と、事件の真相を解明するため、巧みな話術でゴシップ記者・秋谷茂一(板尾創路)らから情報を収集。 不透明な球磨子の生い立ちをひとつずつ紐解いていこうとする。 一方、何が何でも球磨子を有罪にしたい検事正・小田秀子(余貴美子)は、卓子を陥れようと画策し…! 引用:tv-asahi 2019年に放送される松本清張作品です。 主演は、米倉涼子さんと若手人気女優・黒木華さんが務めます。 演技力の高い二人が主演を務めるということで、かなり話題になっており、期待している人も多いです!! おすすめ作品 一番、オススメしたい作品はやはり 『黒革の手帖』です!! この作品の米倉涼子さんの演技はかなり迫力があります。 そのため、続きが気になって一日で全話みてしまうこと間違いなしです笑 また、米倉涼子さんの華麗な衣装姿も魅力的ですね。 まとめ 米倉涼子さんといえば、人気シリーズ『ドクターx』をイメージしてしまう方が多いと思います。 米倉涼子さん演じる大門未知子は、かなり魅力的でかっこいいです。 しかし、松本清張作品の米倉涼子さんは、かなり悪女でドクターxと違った魅力があります!! ぜひ、松本清張作品を見られていない方は一度視聴してみてください。 おすすめです!! Sponsored Link.

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松本清張『火の路』

け もの みち 松本 清張

《けものみち》カモシカやイノシシなどの通行で山中につけられた小径 こみち のことをいう。 山を歩く者が道と錯覚することがある……。 割烹旅館で働く31歳の成沢民子は、脳軟化症で回復の見込みのない夫・寛次に縛られた暮しを若さの空費と考えていた。 彼女は赤坂のホテル支配人・小滝にそそのかされ夫を焼殺し、行方を絶つ。 直感で民子を疑った刑事・久恒はその行方を追ううち、民子への欲望をつのらせ、政財界の黒幕・鬼頭の女になっていることを突き止める。 人倫の道を踏み外したものがたどる〈けものみち〉とは。 それから、静かに自分の靴を穿 は いた。 背中が明るいので、自分の影法師が壁に揺れている。 おどろくほど濃い影だった。 戸を静かに開け、左右を見た。 身体を外に滑り出し、戸に手をかけたとき、屋内がにわかに真昼のようになった。 それを外から遮蔽するように戸を閉めた。 眼の前はもとの闇にかえった。 …… 本書118ページ 【著者の言葉】 現代ほど複雑な世相はありますまい。 ……現代のように社会の機構がガッキリと組み合されてきますと、人間個人は疎外され、機構のそとにはみ出される。 そうして、人間関係は、一見密接した関係のように見えるけれども、実は、これほどお互いのあいだが孤絶した状態は今日のほかにない。 そこで、われわれが、こういうものを描こうとしたとき、推理小説的な手法を用いることによって、はじめて、本当の意味での無気味さ、恐ろしさが描かれるのではないかと思うのです。 …… 本書「解説」より 松本清張 1909-1992 小倉市 現・北九州市小倉北区 生れ。 給仕、印刷工など種々の職を経て朝日新聞西部本社に入社。 41歳で懸賞小説に応募、入選した『西郷札』が直木賞候補となり、1953 昭和28 年、『或る「小倉日記」伝』で芥川賞受賞。 生涯を通じて旺盛な創作活動を展開し、その守備範囲は古代から現代まで多岐に亘った。 時代は、昭和38年に書かれた小説ですが、現代の政治に置き換えても、全く変わるが、ありませんね。 警察が、普段は、偉そうに威勢を張っていますが、お金も持っていないし、狭い借家に住んでいる人物が多いのも、同じです。 今の時代にも、中央官庁の天下り先で、〇〇公団総裁に似通った名前がありますが、黒幕がいるのではないでしょうか? 森友問題で、大阪航空局の課長補佐が謎の自殺死をしたのも、きっとヒットマンがいるはず。 結婚した相手が悪く、貧乏の上、中風で寝込んでいる。 何もしなかったら、生活保護の道しかないゆえに、水商売の道に入った民子。 これだけの女性が、なぜ結婚前に、相手の人と為りを見抜けなかったのだろうか?旅館の客との出会いで、暴力団の組織の秘書になるが、世話をする相手も又、中風。 異常な性欲があり、金銭的には豊かになっても、生き甲斐が感じられない民子。 殺人者として、証拠を掴んでいる警察が、惚れる女性だから、並みではない。 清張は、久松巡査を描くことによって、日本の権力中枢の異常さや、筋が通らない行政機関を描きたかったのではないでしょうか? 清張の全盛の作品だけであって、言葉、話しの展開、明暗。 全てにおいて、卒がないですね。 2回目を克明に読んでいますが、読むたびに、新たな発見があります。 名取裕子出演の、けものみちもみました。 これでは、鬼頭を、民子が暗殺しようとしたみたいですが、これは、小説を読んでいる最中には、気が付かなかったです。 もし想像力が働いたなら、別の読み方があったかもしれません。 古い作品です。 あらゆる舞台装置が古い小説です。 古くても、生き残る作品、色褪せない作品もありますが、この小説は生き残れように思いません。 昭和の時代に読んだ人のノスタルジックな思いが再読を喚起させるか、あるいはTV作品の影響。 題名は、良いです。 松本作品、題名が秀逸なものが多いです。 登場人物達は全て、強欲の塊です。 ベットリした欲が伝わるのみで、それだけ、という世俗小説だと思いますが・・・最後も「は、それで?」という終わり方で、全てに中途半端でもあります。 おそらく、現代的に脚色されたドラマや映画の方がこちらを読むより違和感ないかもしれません。 私はこの作品の映像作品は一度も見たことがありませんが、TVの2時間ドラマには良いかも、と思います。 小滝への民子の執拗さ、民子の遺産の迫り方ーこの記述は長く、あちこちに散見ーこれだけで民子がどんなに美人でも膿んでしまいます。 昭和の昔なら、美女でさえあれば、男好きな容貌であれば、ああいう粗末で稚拙な押しで大望をかなえる悪女になりえたか、と考えると・・・時代なのか、とガッカリします。 やばいこれちょー面白い。 買って一日で読んでしまった。 村上春樹の『羊をめぐる冒険』では羊に意識を乗っ取られた「先生」が右翼の大物として戦後日本の形を作っていくとして、おそらく児玉誉士夫がモデルであろうと思われる人物が出てくる。 この小説では「鬼頭」と呼ばれる人物がおそらく児玉をモデルにしている大物として登場する。 歴史ものでも、事実を探求するものでも、推理物でも同じように表現できる松本清張の文体は素晴らしいと思う。 今まで松本清張の歴史ものは読んだことはあるがこういう小説ははじめて読んだと思う。 素晴らしいエンターテイナーです。 この人の小説は戦後日本の欲望や問題がぎょろっと顔を出すような形をとりながら、村上春樹みたいに文学面していない。 人間の欲望をぎょろっと見せるところに純粋にエンターテイメントでありながら人間の一断片を見事に切り取って文学的な効果を上げていると思う。 辻トシ子はこの小説に出てくる家の設定が自分の家そのものだと言っていたので鬼頭は父の辻嘉六(東京裁判の獄中で児玉と自民党をつないだと言われる)と言っているようだ。 その要素もあるのだろうがやはりメインのモデルは児玉だと思う。 けものみちといえば、ぼくにとっては名取裕子が主演した1982年のNHKドラマが起点になっている。 彼女のファンだったので、これで大女優への道を走るのだと思っていた。 しかし、なぜか全編を覚えていない。 民子(名取裕子)が鬼頭(西村晃)と出会うところくらいまでとあと執拗に迫る久恒刑事(伊東四朗)、それに山'ア努の顔くらいだ。 今読み返してみて、民子が主役というわけではないことにやっと気づいたのだった。 けものみちは、けものみちを歩こうとする人たち全員が主役なのだ。 結局歩き通したのは誰なのか? 小滝は歩き通せるのか? けものみちを歩き抜けたはずの鬼頭のたどり着いた先はどこだったのか? 松本清張のベスト3に数えられる小説だ! 今まで人が歩くことがなく、獣があるくことで出来た道、それがけものみち。 旅館で働く民子は家で寝た切りの夫を焼き殺すことでこのけものみちに踏み込んでしまう。 彼女に夫殺害をそそのかした小滝は、一流ホテルの支配人、背後にいる弁護士秦野が彼女に紹介したのは、政界の裏の大物で今は病に伏せる鬼頭。 それぞれが闇の世界に生きてきた男たちである。 鬼頭の性の慰み者となりながら金の魅力にとり付かれた民子はやがて自分の周りで不可解な事件が多発することに気づいていく。 民子を追う刑事の久恒は刑事でありながら、これもけものみちにすでに踏み込んでいるある意味悪徳刑事。 彼は刑事としての優秀な腕で民子を追うが、やがて深追いして鬼頭の毒牙にかかる。 政界の裏で暴力団を使う鬼頭はやがて死んでしまうが、その後の展開は極めて早い。 権力が崩れるとやがてその甘い汁を次に吸う輩が出てくるのだ。 清張はこのような日本の政界の裏の社会を何とか告発しようとこの作品を描いていったのであろう。

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