トーマス ハーディ。 トマス・ハーディ『狂おしき群をはなれて』: くりホンレビュー

トマス・ハーディ『狂おしき群をはなれて』: くりホンレビュー

トーマス ハーディ

この項目では、イギリスの小説家、詩人について説明しています。 イギリスの俳優については「」をご覧ください。 イギリス海軍の軍人については「」をご覧ください。 トーマス・ハーディ Thomas Hardy 誕生 、アッパー・ボッカンプトン(現・スティンズフォード村) 死没 1928-01-11 (87歳没) ドーセット州 職業 、 国籍 活動期間 - 文学活動 代表作 『カスターブリッジの市長』(1886年) 『』1891年 『日陰者ジュード』1896年 デビュー作 『貧乏人と淑女』1867年 配偶者 1 Emma Lavinia Gifford 2 Florence Emily Dugdale ウィキポータル 文学 テンプレートを表示 目次• 生涯 [編集 ] トーマス・ハーディは、1840年にの郊外小村アッパー・ボッカンプトンで、石工の息子としてうまれた。 1856年に学校を終えたハーディは、ドーチェスターの建築家ジョン・ヒックスのもとで年季奉公に入った。 1862年にロンドンに出て、アーサー・ブロムフィールド 建築事務所で働いた。 この時期には毎日のようにや博物館を訪れたり、劇やオペラを観たり、数多くの詩作と読書に熱中した。 ロンドンの煤煙で健康を損ね、1867年にいったん故郷に帰って小説を書き始めた。 若い頃は敬虔なキリスト教徒で、日曜には家族とともに教会でヴァイオリンを演奏することもあった。 しかし、に加えて、著の『』により懐疑的になる。 牧歌的な描写に長け、地方(現在のドーチェスター一帯)を物語の舞台とした作品が多く、その作風はを想起させるものが多い。 に強い関心があり、家畜や動物が受ける痛みや苦しみを描写し、登場人物がその苦痛に共感するシーンを取り入れた作品が多い。 的と批判される事も多かったが、ハーディは自身を改善論者と称したように、作品を通じて読者の「他者の苦しみへの共感」を培うことで社会改善に貢献することを目指していた。 1867年(27歳のとき)に最初の作品『貧乏人と淑女』を執筆したが出版を認められなかった。 1870年の教会修理に赴き、牧師夫人の妹エマ・ラヴィニア・ギフォード と知り合い、1874年彼女と結婚し、ロンドンの郊外に住んだ。 1885年、都会生活への不満と、健康上の理由から田園生活を決意し、ドーチェスター近郊にみずから設計した家を建築し、それを マックス・ゲート と呼び、そこを永住の地に定めた。 死去の際には国葬が行われた。 身体は後妻との墓に、心臓は前妻との墓に埋葬された。 1891年に『』を、そして1896年に『日陰者ジュード』を発表するが、これらは当時は酷評される。 以後は詩作に専念するようになり、を題材とした『 覇王 ()』を発表した。 現代では自然主義の古典として再評価され、世界中で愛読されており、特にハーディ最後の作品『日陰者ジュード』は古典英文学の定番と言われるほどになっている。 1911年を授与され、また数々の名誉の学位を贈られた。 1912年彼は妻を失うが、2年後74才の時彼の秘書であったフローレンス・エミリー・ダグデール と再婚した。 1928年風邪が原因となり、マックス・ゲートで永眠した。 87才。 で国葬にされ、詩人のコーナーに埋葬された。 主な著作・日本語訳 [編集 ]• 『トマス・ハーディ全集』(全16巻、大阪教育図書、2009-2016年)• Desperate Remedies (1871年) 『窮余の策』(増山学 訳、学書房、1984年)• A Pair of Blue Eyes (1873年) 『青い眼』(土屋倭子 訳、大阪教育図書、2009年 ISBN 978-4-271-11484-0)• Far from the Madding Crowd (1874年) 『遥か群衆を離れて』(高畠文夫 訳、 1969年) 『狂おしき群をはなれて』(滝山季乃、橘智子 訳、千城、1987年)• The Hand of Ethelberta (1876年) 『エセルバータの手』(大榎茂行 訳、大阪教育図書、2009年)• The Return of the Native (1878年) 『帰郷』(小林清一、浅野万里子 訳、千城、1991年)• The Trumpet-Major (1880年) 『ラッパ隊長』(藤井繁、川島光子 訳、千城、1979年)• Two on a Tower (1882年) 『塔上の二人』(藤井繁 訳、千城、1987年) 『搭上の二人』(塩谷清人 訳、大阪教育図書 2009年 ISBN 978-4-271-11485-7)• The Mayor of Casterbridge (1886年) 『カスターブリッジの市長』( 訳、、新版2002年12月 ISBN 978-4267016585) - をテーマにしている 『キャスタブリッジの町長』( 訳、大阪教育図書、2010年)• The Woodlanders (1887年) 『森に住む人たち』(滝山季乃 訳、千城、1981年)• Alicia's Diary (1887年) 『アリシアの日記』(清水貞助 訳、、2007年8月 ISBN 978-4327012137)• Tess of the d'Urbervilles (1891年) 『テス』(上下巻)(、 訳、、1960年)• 上巻 ISBN 978-4003224014• 下巻 ISBN 978-4003224021 『テス』(上下巻)( 訳、、2004年)• 上巻 ISBN 978-4480039866• 下巻 ISBN 978-4480039873 『ダーバヴィル家のテス』(高桑美子 訳、大阪教育図書、2011年)• Jude the Obscure (1895年) 『日陰者ジュード』(小林清一 訳、千城、1988年3月) 『日陰者ジュード』( 訳、、1988年11月 ISBN 978-4336027306) (上下巻、改訳版)• 上巻(2007年4月 ISBN 978-4122048430)• 下巻(2007年4月 ISBN 978-4122048447)• The Well-Beloved (1897年) 『恋魂』(滝山季乃、橘智子 訳、千城、1988年)• Wessex Tales (1888年、短編集) 『ウェセックス物語』(短編全集 第一巻:大阪教育図書、2001年) 「見知らぬ三人の男」「一八〇四年の言い伝え」「憂鬱なドイツ軍軽騎兵」「萎えた腕」「町の人」「丘の家の侵入者」「惑える牧師」• A Group of Noble Dames (1891年、短編集) 『貴婦人たちの物語』(短編全集 第二巻:大阪教育図書、2003年) 「初代ウェセックス伯爵夫人」「グリーブ家のバーバラ」「ストーンヘンジ侯爵夫人」「レイディ・モーティスフォント」「アイシーンウェイ卿夫人」「郷士ペトリックの奥方」「アンナ、バクスビー卿夫人」「ピネロピ夫人」「ハンプトンシャー公爵夫人」「令嬢ローラ」収録。 Life's Little Ironies (1894年、短編集) 『人生の小さな皮肉』(短編全集 第三巻:大阪教育図書、2002年) 「夢みる女」「息子の拒否」「良心ゆえに」「ふたつの野心の悲劇」「西部巡回裁判の途中で」「妻への想い」「リール舞曲のヴァイオリン弾き」「古びた人びとの物語」• A Changed Man and Other Tales (1913年、短編集) 『変わりはてた男とほかの物語』(短編全集 第四巻:大阪教育図書、2000年) 「変わりはてた男」「主を待つ晩餐」「アリシアの日記」「道しるべのそばの墓」「騎兵登場」「古代の土塁での密会」「羊飼いの見た事件」「「恐怖時代」の公安委員」「ナイト爵ジョン・ホースリー卿」「再び現れた公爵」「ただの幕間劇」「乳しぼり娘のアヴァンチュール」収録。 『チャンドル婆さんとほかの物語および詩劇』(短編全集 第五巻:大阪教育図書、2001年)• 『ハーディ短編集』( 訳、、1957年12月/新版・2016年5月 ISBN 978-4102108062) 「呪われた腕」「妻ゆえに」「幻想を追う女」「わが子ゆえに」「憂欝な軽騎兵」「アリシアの日記」 収録。 『ハーディ短篇集』(編訳、、2000年)• 『幻想を追う女 ハーディ短編集 他五篇』(森村豊訳、岩波文庫、改版1993年) 脚注 [編集 ].

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トーマス・ハーディとは

トーマス ハーディ

生涯 [ ] トーマス・ハーディは、1840年にの郊外小村アッパー・ボッカンプトンで、石工の息子としてうまれた。 1856年に学校を終えたハーディは、ドーチェスターの建築家ジョン・ヒックスのもとで年季奉公に入った。 1862年にロンドンに出て、アーサー・ブロムフィールド 建築事務所で働いた。 この時期には毎日のようにや博物館を訪れたり、劇やオペラを観たり、数多くの詩作と読書に熱中した。 ロンドンの煤煙で健康を損ね、1867年にいったん故郷に帰って小説を書き始めた。 若い頃は敬虔なキリスト教徒で、日曜には家族とともに教会でヴァイオリンを演奏することもあった。 しかし、に加えて、著の『』により懐疑的になる。 牧歌的な描写に長け、地方(現在のドーチェスター一帯)を物語の舞台とした作品が多く、その作風はを想起させるものが多い。 に強い関心があり、家畜や動物が受ける痛みや苦しみを描写し、登場人物がその苦痛に共感するシーンを取り入れた作品が多い。 的と批判される事も多かったが、ハーディは自身を改善論者と称したように、作品を通じて読者の「他者の苦しみへの共感」を培うことで社会改善に貢献することを目指していた。 1867年(27歳のとき)に最初の作品『貧乏人と淑女』を執筆したが出版を認められなかった。 1870年の教会修理に赴き、牧師夫人の妹エマ・ラヴィニア・ギフォード と知り合い、1874年彼女と結婚し、ロンドンの郊外に住んだ。 1885年、都会生活への不満と、健康上の理由から田園生活を決意し、ドーチェスター近郊にみずから設計した家を建築し、それを と呼び、そこを永住の地に定めた。 死去の際には国葬が行われた。 身体は後妻との墓に、心臓は前妻との墓に埋葬された。 1891年に『』を、そして1896年に『』を発表するが、これらは当時は酷評される。 以後は詩作に専念するようになり、を題材とした『 ()』を発表した。 現代では自然主義の古典として再評価され、世界中で愛読されており、特にハーディ最後の作品『日陰者ジュード』は古典英文学の定番と言われるほどになっている。 1911年を授与され、また数々の名誉の学位を贈られた。 1912年彼は妻を失うが、2年後74才の時彼の秘書であったフローレンス・エミリー・ダグデール と再婚した。 1928年風邪が原因となり、マックス・ゲートで永眠した。 87才。 で国葬にされ、詩人のコーナーに埋葬された。 主な著作・日本語訳 [ ]• 『トマス・ハーディ全集』(全16巻、大阪教育図書、2009-2016年)• Desperate Remedies (1871年) 『窮余の策』(増山学 訳、学書房、1984年)• A Pair of Blue Eyes (1873年) 『青い眼』(土屋倭子 訳、大阪教育図書、2009年 )• Far from the Madding Crowd (1874年) 『遥か群衆を離れて』(高畠文夫 訳、 1969年) 『狂おしき群をはなれて』(滝山季乃、橘智子 訳、千城、1987年)• The Hand of Ethelberta (1876年) 『エセルバータの手』(大榎茂行 訳、大阪教育図書、2009年)• The Return of the Native (1878年) 『帰郷』(小林清一、浅野万里子 訳、千城、1991年)• The Trumpet-Major (1880年) 『ラッパ隊長』(藤井繁、川島光子 訳、千城、1979年)• Two on a Tower (1882年) 『塔上の二人』(藤井繁 訳、千城、1987年) 『搭上の二人』( 訳、大阪教育図書 2009年 )• The Mayor of Casterbridge (1886年) 『カスターブリッジの市長』( 訳、、新版2002年12月 ) - をテーマにしている 『キャスタブリッジの町長』( 訳、大阪教育図書、2010年)• The Woodlanders (1887年) 『森に住む人たち』(滝山季乃 訳、千城、1981年)• Alicia's Diary (1887年) 『アリシアの日記』( 訳、、2007年8月 )• Tess of the d'Urbervilles (1891年) 『テス』(上下巻)(、 訳、、1960年)• 下巻 『テス』(上下巻)( 訳、、2004年)• 下巻 『ダーバヴィル家のテス』(高桑美子 訳、大阪教育図書、2011年)• Jude the Obscure (1895年) 『日陰者ジュード』(小林清一 訳、千城、1988年3月) 『日陰者ジュード』( 訳、、1988年11月 ) (上下巻、改訳版)• 上巻(2007年4月 )• 下巻(2007年4月 )• The Well-Beloved (1897年) 『恋魂』(滝山季乃、橘智子 訳、千城、1988年)• Wessex Tales (1888年、短編集) 『ウェセックス物語』(短編全集 第一巻:大阪教育図書、2001年) 「見知らぬ三人の男」「一八〇四年の言い伝え」「憂鬱なドイツ軍軽騎兵」「萎えた腕」「町の人」「丘の家の侵入者」「惑える牧師」• A Group of Noble Dames (1891年、短編集) 『貴婦人たちの物語』(短編全集 第二巻:大阪教育図書、2003年) 「初代ウェセックス伯爵夫人」「グリーブ家のバーバラ」「ストーンヘンジ侯爵夫人」「レイディ・モーティスフォント」「アイシーンウェイ卿夫人」「郷士ペトリックの奥方」「アンナ、バクスビー卿夫人」「ピネロピ夫人」「ハンプトンシャー公爵夫人」「令嬢ローラ」収録。 Life's Little Ironies (1894年、短編集) 『人生の小さな皮肉』(短編全集 第三巻:大阪教育図書、2002年) 「夢みる女」「息子の拒否」「良心ゆえに」「ふたつの野心の悲劇」「西部巡回裁判の途中で」「妻への想い」「リール舞曲のヴァイオリン弾き」「古びた人びとの物語」• A Changed Man and Other Tales (1913年、短編集) 『変わりはてた男とほかの物語』(短編全集 第四巻:大阪教育図書、2000年) 「変わりはてた男」「主を待つ晩餐」「アリシアの日記」「道しるべのそばの墓」「騎兵登場」「古代の土塁での密会」「羊飼いの見た事件」「「恐怖時代」の公安委員」「ナイト爵ジョン・ホースリー卿」「再び現れた公爵」「ただの幕間劇」「乳しぼり娘のアヴァンチュール」収録。 『チャンドル婆さんとほかの物語および詩劇』(短編全集 第五巻:大阪教育図書、2001年)• 『ハーディ短編集』( 訳、、1957年12月/新版・2016年5月 ) 「呪われた腕」「妻ゆえに」「幻想を追う女」「わが子ゆえに」「憂欝な軽騎兵」「アリシアの日記」 収録。 『ハーディ短篇集』(編訳、、2000年)• 『幻想を追う女 ハーディ短編集 他五篇』(森村豊訳、岩波文庫、改版1993年) 脚注 [ ].

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トマス・ハーディ『狂おしき群をはなれて』: くりホンレビュー

トーマス ハーディ

イギリスの作家ハーディの長編小説。 1891年刊。 『ダーバビル家のテス』とも訳される。 女主人公テスは中世貴族の末裔 まつえい で、いまは貧しい農家の娘。 ダーバビルの家名をかってに名のる成金の家に奉公するが、道楽息子アレックに犯され私生児を産む。 赤ん坊の死後働きにいった牧場で、両親の信仰に反発し農場主として独立を図る牧師の息子エンジェル・クレアと知り、愛し合って結婚する。 しかし彼女が正直に過去を告白すると、観念的な理想主義者エンジェルはショックを受けて彼女を置き去りにし、外国に去る。 テスは農場の雇い女となってつらい労働に耐えるが、親兄弟が村を追われて流浪の身となったため、アレックの囲い者となる。 そこにエンジェルが帰国する。 絶望したテスはアレックを殺し、過酷な仕打ちを悔いるエンジェルとの逃避行につかのまの幸福を味わうが、捕らえられて死刑となる。 何者にも犯せない女の純潔、対照的な2人の男のそれぞれの無理解を超えて愛を貫く女の至情を、印象的な農村生活を背景に描き出す。 19世紀イギリス文学の傑作の一つ。 [海老根宏] 『井出弘之訳『世界文学全集56 ダーバヴィル家のテス』(1980・集英社)』.

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